「13回忌のバースデー人」――罪と記憶が紡ぐ恐ろしい連鎖とは?
「13回忌のバースデー人」――罪と記憶が紡ぐ恐ろしい連鎖とは?
物語の概要
「13回忌のバースデー人」は、13という数字が意味する不吉な連鎖をテーマにしたミステリーです。主人公の牧村リカは13歳の時、苛めが原因で親友の坂井由紀が自殺してしまう場面をただ傍観していただけでした。しかし、その事件を発端に同級生たちの不可解な怪死が続き、リカは恐怖のあまり記憶の一部を失ってしまいます。
さらに13年後、リカの娘もまた親友の苛めと自殺を目の当たりにし、同じ悲劇を繰り返してしまうのです。
「13」がもたらす恐怖
この物語の不気味さを高めるキーワードは「13」。古来から忌み数とされるこの数字は、単なる偶然を超えた呪縛のように登場人物たちの人生を絡め取ります。罪の意識や後悔、隠された秘密がトラウマとなり、やがて超常的な現象として現れることも示唆され、読者を不安な世界へと引き込みます。
主な登場人物
牧村リカ(13歳/25歳)
成績優秀で、優しく、見た目も可愛い。
友達も多く、裕福な家庭の出身。
しかし「障らぬ神に祟りなし」の言葉通り、面倒事から逃げる一面も。
坂井由紀(13歳)
貧しい母子家庭で育ち、成績は芳しくない。
心優しい反面、怨念深く、裏切られた時は恐い一面も。
なぜ「傍観」は罪になるのか?
リカは苛めを見て見ぬふりをしただけ――しかし、その“傍観”が実は大きな罪となってしまう。物語は、加害者だけでなく、無関心であることの怖さをも問いかけています。
まとめ
「13回忌のバースデー人」は、過去の行動が未来に禍根を残し、その中で繰り返される悲劇を描いたサスペンスホラーです。13という数字が象徴する不吉な運命、そして人間の心に潜む闇が絡み合い、読者に深い印象を与えます。あなたも“傍観者”になっていないか、改めて問い直させられることでしょう。